トリプル3の有馬記念、3歳馬3頭
キタサンブラック【北島オーナーに何回でも歌ってもらいます】
【有馬記念(日曜=27日、中山芝内2500メートル)聞かせて!核心:キタサンブラック=清水久詞調教師(43)】JRA・GIの“大トリ”となるこのグランプリでは何度となく「世代交代」が繰り広げられてきた。躍進著しい3歳馬が古馬を撃破――10~12年は3年連続で優勝、昨年はトゥザワールドが2着に食い込んだのは記憶に新しい。今年の3歳3騎も大仕事をやりそうな魅力にあふれている。その一角キタサンブラック陣営の手応えはいかに――。
――菊花賞は見事なレースでした
清水久調教師:ジョッキーが内にこだわって上手に乗ってくれました。向正面で各馬が動く中、内でじっと追い出しを我慢してくれた。北村(宏司)騎手の完璧な騎乗でした。
――中山のセントライト記念に続いて連勝
清水久調教師:秋初戦は正直、馬体が絞れず本来の動きが戻ってなかった。レースは展開が向いた面もあったけど、器用に立ち回れる強みが出ましたね。その後はグングン調子を上げて、菊花賞は「これなら」というくらいの状態になりました。
――中間の調整は
清水久調教師:放牧を挟んで11月下旬に帰厩。1週前は併せ馬(ウッド6ハロン83・7秒)で負荷をかけられたし、攻め馬をつけてくれる(黒岩)悠もひと追いごとに反応が良くなっている、と言ってくれた。太め感なく仕上がっています。
――中山コースは相性がいい
清水久調教師:スプリングS、セントライト記念…皐月賞(3着)ではペースが遅くなって切れる馬に負けたけど、力のあるところは見せてくれました。器用な馬なのでトリッキーと言われるコース形態がこの馬には合うんでしょう。
――今回は横山典騎手
清水久調教師:あれだけ経験豊富な騎手ですからね。馬も特に癖があるわけではないし、頼もしいくらいです。
――いよいよ大一番
清水久調教師:レースが上手な馬で展開に左右されないのがこの馬の強み。距離の不安もなくなりました。ただ、今回は古馬と初対戦ですから、あくまで挑戦者の立場。それでももう一度、北島(三郎)オーナーの喜ぶ姿が見られるように、悔いのない仕上げで臨みたいと思っています。勝てば中山競馬場でも歌うと公約されていますが、こうなったら何回でも歌ってもらおうと思います。
ルージュバンク、大竹調教師「春よりよいい、53キロ有利」
【有馬記念(日曜=27日、中山芝内2500メートル)聞かせて!核心:ルージュバック=大竹正博調教師(45)】JRA・GIの“大トリ”となるこのグランプリでは何度となく「世代交代」が繰り広げられてきた。躍進著しい3歳馬が古馬を撃破――10~12年は3年連続で優勝、昨年はトゥザワールドが2着に食い込んだのは記憶に新しい。今年の3歳3騎も大仕事をやりそうな魅力にあふれている。その一角ルージュバックの陣営の手応えはいかに――。
――エリザベス女王杯は4着でした
大竹調教師:伸びかけて最後で止まってしまったのは休み明けの分でしょう。それでも“らしさ”は見せてくれたので内容には満足しています。
――中間の状態は
大竹調教師:前走時は追い切りでも促さないと進んでいかない感じでしたが、叩いたことでレース勘が戻ってきた感じ。前脚が前に出るようになり、走るフォームも良くなりました。気持ちもかなり乗っています。反応も良く、いつでもギアがもう一段上がる状態です。カイバもしっかり食べています。春よりも今のほうが元気がある感じです。
――初めての距離
大竹調教師:オークスで2400メートルを克服しているといっても、中山の場合は直線の坂を2度上ります。そのあたりは違いますね。それに中山は4大競馬場の中で一番トリッキーなコース。走り方から合う感じもしますが、現時点では何とも言えない部分もあります。
――古馬一線級との比較は
大竹調教師:3歳といっても冬場の今の時期に急激に成長するとは考えづらい。ただ、53キロの斤量は有利でしょうね。それに馬場を改修した今の中山は水はけが良くなり、以前の冬場のようにボコボコじゃないから走りやすい。胸を借りる立場ですが、恥ずかしい競馬はしないのでは、と思います。
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