ダイワミランダ
ダイワミランダ
いよいよデビューか?
 
厳選!2歳馬情報局 第2回:ダイワミランダ

 現役時代にGIを4勝、2008年には牝馬として37年ぶりに有馬記念(中山・芝2500m)を制したダイワスカーレット。その名牝の子が、デビューへ向けて着々と調整を重ねている。関東・国枝栄厩舎所属のダイワミランダ(牝2歳/父ハービンジャー)だ。

 母ダイワスカーレットは、2006年にデビューし12戦8勝。負けた4戦もすべて2着という安定感抜群の成績を残した。好スタートから常に先行し、直線できっちりと突き放すダイワスカーレットのレースぶりには、隙の見当たらない強さがあった。

 2007年、同じく牝馬として、64年ぶりに日本ダービー(東京・芝2400m)を制したウオッカは同世代のライバル。2頭の名牝による、度重なる激闘を覚えている人も多いだろう。

 そのダイワスカーレットが母として3番目に送り出すダイワミランダ。初仔のダイワレーヌ(牝4歳/父チチカステナンゴ。4戦0勝で引退)、第2仔のダイワレジェンド(牝3歳/父キングカメハメハ。4戦1勝)は、体質的な弱さを抱えていたが、ダイワミランダは6月下旬に入厩。すでにゲート試験もパスし、順調に調整を進めている。

 デビュー前の育成を手掛けた社台ファームの青田力也氏は、ダイワミランダの特徴をこう表現した。

「母と同様に大きな動きが特徴で、グングン前にいく推進力があります。同じ時期の姉たちに比べると、この推進力はより目立っていると思いますよ。身体は丈夫で、性格面もいい子ですね」

 母を彷彿(ほうふつ)とさせる推進力を見せたダイワミランダ。現在は、姉のダイワレジェンドに続いて管理する国枝調教師のもと、美浦トレーニングセンターの坂路コースを中心に調教している。7月13日には坂路4ハロン(800m)54秒7を計測し、入厩から日が浅い中でも上々の動きを見せた。これは、その日の2歳馬の一番時計となっている。

 父はヨーロッパのGI、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(イギリス・芝2400m)を2010年に制したハービンジャー。GI勝利はそのひとつだけだが、同レースでは11馬身差という記録的大差で圧勝した。その後、ケガで引退すると社台グループが種牡馬として購入。今年から日本で産駒がデビューすることとなった。

 サンデーサイレンスの血が大繁栄した日本。種牡馬も繁殖牝馬もサンデーサイレンス系の馬が多い中で、その血を持たず近親配合を避けられるハービンジャーへの期待は大きい。実際、今年デビューの2歳馬には、ハービンジャーとサンデーサイレンス系の名牝との組み合わせが多数存在。ダイワミランダもその1頭となる(母ダイワスカーレットの祖父がサンデーサイレンス)。

 青田氏は、「(ハービンジャーは)少しごつごつした印象が強いですが、その子どもはダイワミランダを含め、柔らかく大きな動きをする馬が多いですね」という。新種牡馬の父とサンデーサイレンス系牝馬の相性を見る意味でも、ダイワミランダへの注目度は高い。

 順調に行けば8月中旬にはデビュー予定のダイワミランダ。秋以降にデビューした2頭の姉よりも早いスケジュールからは、同馬の身体の強さを改めて感じることができる。マイル戦から中距離戦で圧倒的な強さを見せた偉大なる母と同様、クラシック戦線で”主役”を演じる存在として大いに期待される。

河合力●文 text by Kawai Chikara

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